作品解説『伝わらない言葉』


初演は2012年の発表会です。
当時、高校生だった子と話していて「学校の先生に何を言っても通じない。私の言葉を聞いていないのか、聞いていても理解できないのか、伝わらないんですよ。それが腹立つんです」と言っていたことからできた作品です。
今回は3回目の上演になります。その都度、ダンサーの年齢や考えていることに合わせて変更を加えながら上演しています。再演する作品は私が気に入っている、あるいはダンサーが希望することで再演することにしています。今回はダンサーが希望してくれました。初演当初、歌詞がある曲で難しいテーマで、プリボの中では異色な作品だった記憶があります。再演を重ねていくと、作品の深みが増し、ブラッシュアップされ、いい作品になっていく感じがします。
「人に伝えたくて言葉をつくすのに、伝わらない、分かり合えないもどかしさ」を表現しています。お楽しみに!