作品紹介・物語

毎回オリジナルの物語を上演しています。原作はひとみ先生。衣裳のデザインや場面割りなど全般にわたって手掛けてくれています。今回の物語は「宝石をめぐる冒険」

砂漠のはてのどこかの海に世界一美しい宝石があるらしい。そんなウワサを聞いた旅人は「なんとしても手に入れたい!」と旅に出ます。
砂漠の道は厳しく、砂嵐が旅人をおそいます。それでも旅人は進みます。まだ見ぬ宝石を夢見て。
やがて隠れていたかのように、小さな街が現れました。
街は商人たちで賑わう、熱気が渦巻く小さな街でした。ミントの香りが旅人の心を軽くします。
「この街を越えた先に海があるよ。その海の底に、世界一美しい宝石があると聞いたよ」
砂漠の道は険しく、砂嵐が旅人をおそいます。それでも旅人は進みます。まだ見ぬ宝石を夢見て。
やがてキラキラと静かに輝く、青い青い海が現れました。
旅人を試すように海は荒れました。冷たい海の底を目指して旅人は進みます。
やがて、旅人を受け入れるように海は凪ぎました。
暗い暗い海の底に、キラリと光る宝石がありました。小さな宝石たちは踊るように波にゆられています。楽しそうなその姿は、旅人の心を温めました。
「この宝石はなんて美しいのだろう。海はなんて美しいのだろう。この宝石は海にあるから美しいのだと思うんだ。ぼくはこれを持ち帰ることはできない」
旅人は宝石にそっと手を振ると太陽の方へ進みました。
今でも砂漠を越えたその海で、宝石たちはキラキラと輝いていると言われています。

子どもにもわかる優しい内容です。自分勝手に人のものを奪ってはいけない。世界中の大人に読んで欲しい内容です。

小学生から大人、OGまで、全員で物語を紡ぎます。 
みなさんの心に届きますように。